「動画(表現)を調べるな。人(視聴者)を調べろ。しかも YouTube の外まで。」
このガイドの目的
こんな独り言、心当たりはありませんか。
- 「毎日投稿してるのに、急にインプレッションがゼロになった」
- 「ゆっくり解説にするか、Remotion にするか、まだ形式で迷っている」
- 「この動画、なんか間延びしてる気がする…直したのに伸びない」
- 「AI に台本を作らせてるのに、なぜか薄い動画になる」
- 「リサーチが大事なのは分かる。でも“何を”調べればいいのか分からない」
結論から言います。伸びない原因の多くは、あなたの“編集の腕”でも“動画の形式”でもありません。「視聴者(人)をどこまで深く調べたか」、たったそれだけの差です。
このガイドを読むと、フォーマット選びから抜け出し、視聴者(人)を YouTube の外まで潜って理解し、その理解を企画・台本に変換する手順が手に入ります。
用語ミニガイド
このガイドで何度も出る言葉を、先に定義します。
- インプレッション(=インプ)
- あなたの動画がサムネとして“表示された”回数。クリックの前段階。インプが伸びる=YouTube が「見せる相手」を見つけられているという信号です。
- 視聴者理解(=人を調べる)
- 「どんなジャンルか」ではなく、「どんな人が・どんな気持ちで・何を信じて・普段どこを見て来るのか」まで具体的に言語化すること。このガイドの主役です。
- パラダイムシフト(=ものの見方の転換)
- 「軽く考えよう」と言葉で促すのではなく、角度の違う考え方を差し込んで、本人の中で“気づき”を起こさせること。占い・スピの本当の役割です。
- YNPモデル(役割分担)
- 商品作りとセールスは運営が巻き取り、パートナー(あなた)は「正しい人を集める(リスト取り)」だけに集中する分業のこと。だから「何を売るか」で悩む必要はありません。
1.伸びない原因は“腕”ではなく“リサーチの浅さ”だった
つまずき:小手先の修正を繰り返して沼る
2本のコンサルは、扱うジャンルも症状もバラバラでした。
- 1本目:朗読・スカット系 → 恋愛占い系。収益が止まり、インプがゼロに落ちた人。
- 2本目:スピリチュアル系。まだ立ち上げ前で、企画コンセプトが浅い人。
症状は真逆なのに、コンサルが出した処方箋はまったく同じでした。
「動画を作るフォーマットは簡単に作れる。差がつくのは、手前の“視聴者を理解する”を徹底的にやったかどうかだけ。」
つまり、伸び悩みの正体は「編集が下手」でも「ネタが尽きた」でもなく、“人を調べる解像度が低い”という一点に集約されていました。
2.フォーマットは誰でもできる。差は“人を調べたか”だけ
つまずき:ゆっくり/Remotion/朗読…形式選びで消耗する
今、AI で動画のフォーマットは誰でも作れます。ゆっくり解説も、朗読も、Remotion のテロップ動画も、自作 BGM さえも。
Bさんは「ゆっくり解説か、Remotion か」で1週間悩みました。でもコンサルの答えは一言。「どっちでもいけます。作りやすい方でいい。」——形式は勝敗を分けないからです。
「このフォーマットでやったら伸びる」わけではありません。小さいところが全部かみ合うから伸びる。その“かみ合わせ”の土台が、人の理解です。
3.自分の主観を捨て、客観(コメント・事実)で判断する
つまずき:「間延びしてる」「これで軽くなる」と自分基準で決める
初心者が最もやりがちな失敗が、“自分の感覚”で良し悪しを決めてしまうことです。1本目の人は、自分の動画を「間延びしてる」と感じ、どんどん尺を短くし、逆に伸びなくなりました。
「間延びしてる」と思うのは、あなたの主観にすぎません。コメントに誰もそう書いていないなら、それはそのジャンルのスタンダードに、あなたが慣れていないだけ。焦って短くするのは“改善”ではなく“逃げ”です。
「自分がそう思った」ことは大事な入口です。ただし、それが“主観”のままか、“客観を集めた意見”かを必ず切り分けを。コメントを見て言うなら意見。見ずに言うなら、ただの思い込みです。
4.リサーチ対象を YouTube の外へ広げる
つまずき:YouTube の中しか見ず、ネタが枯れる
ここが、多くの人が一生気づかないポイントです。答えはたくさん落ちているのに、みんな YouTube の中しか見ない。
視聴者は、あなたのチャンネルだけを見て生きているわけではありません。本を読み、映画を見て、TikTok を眺め、アプリを触り、その1つとしてYouTube を見ているだけ。だからリサーチも、外へ広げます。
「ただ夜空を眺めてください」では、本気で恋を叶えたい人に響きません。だから外を調べます。縁結び神社・恋愛スポット(不動の滝など)・和歌/短歌・言霊・おまじない・TikTok の“バズる呪文”…。これを企画に組み込むと、他が真似できない動画になります。
- 本気で恋を叶えたい人が普段どこへ行き、何を信じているかを調べる(縁結び神社/恋愛ジンクス)。
- そこにある“作法”を動画のゲーム性に翻訳する(例:「ハートが真ん中で止まったらタップ」「画像の中のハートを3つ探すと愛が成就」=ディズニーの“隠れミッキー探し”と同じ原理)。
- 足りない実写素材は、クラウドワークスで1本500円で集めることさえできます。他がやらないから、差になります。
スピの「良い言葉」に感動する人がいる。その事実を調べるなら——Amazon で『絶景と勇気の言葉』のような本を探すと、レビューが212件。「この世界で救われている人がこれだけいる」という事実が、そこにあります。
できれば現場にも行く。恋愛系なら近くの神社・お寺へ。どんな人が、どんな顔で、何を求めて来ているか。ネットで拾えない解像度が、現場にはあります。
5.抽象化しすぎない。広いくくり → 具体の“切り口”へ
つまずき:「嫁姑」「気持ちを軽く」の粗い括りで刺さらない
伸びていた動画を「嫁姑」「夫婦」のような広いくくりでしか見ていないと、YouTube への“届け先の指定”がぼやけて、インプが散ります。
1本目の人が伸ばせた動画を並べ替えると、共通点が見えました。具体的な状況と数字(人数・金額・日数)が入っていたのです。
スピ系でも、同じ“降ろし方”が必要でした。
「気持ちを軽く持とう」は表層です。それはみんな頭では分かっている。軽くできないのは執着・固定観念があるから。占い・スピの役割は「軽くしなよ」と言葉で言うことではなく、角度の違う考え方を差し込んで“気づき”を起こすこと=癒しながら気づきを与えることです。
6.問いを変えれば、AI の答えも全部変わる
つまずき:AI にコピペさせて薄い量産になる
AI は、問い(問題定義)が変わると、返してくる答えが丸ごと変わります。だから「何を調べるか」「何を問うか」の設計が、そのまま成果物の質になります。
- リサーチ対象を「YouTube」から「長編ドラマ・映画・Netflix」に変えると、AI への問いも変わる。
- 例:「2時間の動画をどう作るか」ではなく、「11話・各1時間のドラマは、どう長さを持たせているのか」と問う。引き出しが一気に広がります。
Cさんは「間延びしないように」と AI に指示し続けた結果、どんどん尺が短くなり、自分視点にズレていきました。原因は問いの立て方。「どう短くするか」ではなく「この層は、なぜ長尺を心地よく感じるのか」と問うべきでした。
「AI にコピペで作らせる」だけで薄くなるのは、問いが浅いからです。人を深く調べた分だけ問いが鋭くなり、同じ AI でも段違いの台本が出てきます。
7.役割分担:あなたは“正しい人を集める”に集中
つまずき:集客と商品作りを一人で抱えて手が止まる
ここは安心してほしいところです。あなたは商品を作る必要も、売る必要もありません。
「商品もセールスも全部こっち(運営)でやる。だから、ただ集客できるターゲットをしっかり理解して、集客できるものだけを作りましょう、ということです。」
- 運営がやること:商品化・セールス・クロージング(自信回復ワーク、メンタルブロック解除…“料理”は運営側)。
- あなたがやること:正しい人を、正しく集める(リスト取り)。そのための視聴者理解に全リソースを注ぐ。
再生数そのものを追いすぎないこと。再生数が多い=リストが取れるなので狙う価値はありますが、目的はあくまで「正しい人のリスト」。少ない再生でもリストが取れる状態を先に作ります。
8.“理解できた”の見分け方=その人を「語れる」か
つまずき:わかった気で浅いまま走る
最後に、自分の理解が本物かを確かめる方法です。コンサルはこう言いました。「一方的に教わっている状態」ではなく、「こういう人ですよね、この場面ではこう感じますよね」と対話(言い換え)ができたら、理解できた合図だと。
❌ まだ浅い:「なるほど」「そういう考え方もありますね」と受けるだけ。
✅ 理解した:「この層は◯◯を信じていて、△△な場面で□□と感じる。だからこの切り口が刺さる」と、自分の言葉で人物像を語れる。
自分がスピや占いを信じる必要も、好きになる必要もありません。「信じている人がいる市場」があり、そこで救われている人がいる、という事実を理解できるか。それだけで十分です。
実践ワーク:視聴者リサーチ 7ステップ
つまずき:何から手を付ければいいか分からない
読むだけで終わらせないために、手を動かします。1つのチャンネル(またはジャンル)を決めて、上から順に進めてください。
- 隠れ需要のある動画を10本リストアップ(少数でも見られている動画)
- その10本のコメントを“全部”読む(賞賛/不満/反応する言葉)
- 「なぜこの言葉/動画が刺さったのか」を分解して言語化する
- YouTube の外で裏取り(本・映画・TikTok・現場・Amazon レビュー)
- 広いくくりを、具体の“状況・数字・切り口”まで降ろす
- その切り口を企画(ゲーム性・作法・ストーリー)に組み込む
- AI に問いを立て直して台本化 →「この人こうですよね」と対話で理解を確認
ステップ3:「“あなたの名前が呼ばれる”に感動=受け身で救われたい願望。自分では動けないから神頼み」
ステップ4:縁結び神社の集客/和歌・言霊の解説/TikTok の恋愛おまじない を調べる
ステップ5:「恋愛運UP」→「平安時代、想いを込めた短歌には言霊が宿るとされた。今から恋が実る短歌を読み上げるので、心の中で復唱してください」まで具体化
ステップ6:「ハートが真ん中で止まったらタップ=両想いのサイン」など参加型のゲーム性を追加
ステップ3:「綺麗な言葉の羅列に“ありがとう”が集まる=言葉そのものにエネルギーを感じる層」
ステップ4:Amazon の名言集レビュー/精神科医のコーチング本/TikTok の言霊アカウントを調べる
ステップ5:「軽く考えよう」→「その大変さを受け止めた上で、角度を変えた気づきを差し込む」に転換
ステップ7:「この層は建前で強がるが、本音では“間違ってないと言われたい”人ですよね」と言い換えられるか確認
コンサル動画やこの教材を文字起こし → AI に読ませて「視聴者を理解するために自分ができるタスクを出して」と指示すると、自分専用のリサーチ ToDo が手に入ります。その視点を自分の AI ツールに入れ込むほど、結果が早くなります。
まとめ ― 今日からの一歩
- 伸びない原因は“腕”や“形式”ではなく、“人を調べる解像度の低さ”。
- 自分の主観を捨て、コメント・事実という客観で判断する。
- リサーチ対象をYouTube の外(神社・和歌・映画・Amazon・現場)へ広げる。
- 広いくくりを、具体の状況・数字・切り口まで降ろす。
- 商品とセールスは運営が巻き取る。あなたは“正しい人を集める”視聴者理解に集中する。
「動画(表現)を調べるな。人(視聴者)を調べろ。しかも YouTube の外まで。」
今日の5分
あなたのチャンネル(or 狙うジャンル)の動画を1本開き、コメントを上から20件、声に出して読む。「この人は何者で、なぜこの言葉に反応したか」を1行で書く。——それが、視聴者理解ファーストの第一歩です。
成果には個人差がありますが、この順番でリサーチを積むほど、どのジャンルでも“かみ合い”は作りやすくなります。まずは1本、人を深く調べるところから始めましょう。